管理栄養士の資格を活かせる仕事のひとつに、特定保健指導があります。
病院や高齢者施設、保育園などとは異なり、調理や給食管理ではなく、対象者への面談や生活習慣改善のサポートが中心となる仕事です。
そのため、「厨房業務から離れたい」「栄養指導の経験を活かしたい」「人と話しながら健康を支える仕事がしたい」という管理栄養士にとって、転職先の選択肢になることがあります。
一方で、正社員だけでなく契約社員や業務委託などさまざまな働き方があり、勤務先によって仕事内容や給与、勤務時間なども異なります。
この記事では、特定保健指導で働く管理栄養士の仕事内容や働き方、給料、メリット・大変なこと、向いている人についてわかりやすく解説します。
特定保健指導とは?
特定保健指導とは、特定健康診査(特定健診)の結果から、生活習慣病のリスクに応じて対象となった人に対して、生活習慣の改善を支援する取り組みです。
対象者の生活習慣や健康状態を確認しながら、食事や運動などについて一緒に目標を考え、継続して取り組めるようサポートしていきます。
特定保健指導で管理栄養士が活躍している
特定保健指導では、管理栄養士の専門知識を活かして、食生活の改善をサポートすることができます。
単純に「○○を食べないでください」と指導するのではなく、対象者の生活スタイルや食習慣などを確認しながら、本人が実践しやすい方法を一緒に考えていくことが大切です。
そのため、栄養に関する知識だけでなく、相手の話を聞く力やコミュニケーション力も求められます。
「動機付け支援」と「積極的支援」がある
特定保健指導では、対象者の状態などに応じて「動機付け支援」と「積極的支援」が行われます。
動機付け支援では、面接を通して生活習慣を振り返り、改善に向けた行動目標を設定して、自分で取り組めるよう支援します。
積極的支援では、それに加えて一定期間、継続的な支援を行います。
対象者に合わせて目標を設定し、その後の取り組みをサポートしていくことが特定保健指導の大きな特徴です。
特定保健指導で働く管理栄養士の仕事内容
特定保健指導で働く管理栄養士は、対象者の健康状態や生活習慣を確認し、生活習慣の改善をサポートします。
勤務先によって担当する範囲は異なりますが、主に初回面談、食生活の聞き取り、目標設定、継続支援、記録や報告などを行います。
初回面談を行う
特定保健指導では、対象者との初回面談を行います。
健診結果を確認しながら、普段の食事や運動、仕事、生活リズムなどについて聞き取りを行い、現在の生活習慣を一緒に振り返ります。
一方的に改善方法を伝えるのではなく、対象者自身が生活習慣を振り返り、改善に取り組めるようサポートすることが大切です。
食生活や生活習慣を聞き取る
面談では、普段の食事内容や食事時間、間食、飲酒、運動習慣などについて確認します。
同じような健診結果でも、生活スタイルや改善できそうなポイントは人によって異なります。
そのため、対象者の生活背景まで確認しながら、無理なく続けられる改善方法を考えていきます。
管理栄養士としての栄養知識だけでなく、相手から必要な情報を引き出すコミュニケーション力も重要です。
生活習慣を改善するための目標を一緒に考える
現在の生活習慣を確認したら、対象者と相談しながら今後の目標を考えます。
たとえば、「夕食後の間食を減らす」「今より歩く時間を増やす」など、実際の生活の中で取り組みやすい行動を考えていきます。
高すぎる目標を設定するのではなく、本人が継続して取り組める目標を一緒に考えることがポイントです。
電話やメールなどで継続支援を行う
支援内容や勤務先によっては、初回面談だけでなく、その後も対象者の取り組みを継続してサポートします。
電話やメール、オンラインなどを活用して、目標への取り組み状況を確認する場合もあります。
対象者が途中で取り組みを続けにくくなった場合には、状況を確認しながら目標や取り組み方を見直すこともあります。
一度指導して終わりではなく、対象者が生活習慣の改善を続けられるよう支援することも大切な仕事です。
面談内容の記録や報告を行う
特定保健指導では、対象者との面談や支援だけでなく、記録や報告などの事務作業もあります。
面談で確認した内容や設定した目標、その後の取り組み状況などを決められた方法で記録します。
そのため、「人と話す仕事が中心」というイメージだけでなく、パソコンを使った入力や記録業務もあることを理解しておくとよいでしょう。
求人を確認するときは、面談件数だけでなく、記録や事務作業を含めてどのような仕事を担当するのか確認しておくことが大切です。
特定保健指導で働く管理栄養士の働き方
特定保健指導の求人には、正社員だけでなく、契約社員やパート、業務委託などさまざまな働き方があります。
また、対面で面談を行う仕事だけでなく、オンラインや電話などを活用して支援する仕事もあります。
そのため、転職先を探すときは仕事内容だけでなく、雇用形態・勤務時間・勤務場所・担当する支援方法まで確認することが大切です。
正社員・契約社員・パートなどさまざまな求人がある
特定保健指導の仕事は、求人によって雇用形態が異なります。
正社員として一定の勤務時間で働く求人もあれば、契約社員やパートなどで募集されている場合もあります。
勤務日数や勤務時間を調整できる求人であれば、家庭やプライベートとの両立を考えている人にとって選択肢になることもあります。
ただし、同じ特定保健指導の仕事でも、雇用形態によって給与や勤務日数、福利厚生などの条件は異なります。
求人を比較するときは、仕事内容だけでなく雇用条件まで確認しましょう。
業務委託として働く方法もある
特定保健指導では、業務委託として仕事をする働き方もあります。
求人によっては、面談や継続支援など担当した業務に応じて報酬が設定されている場合があります。
勤務時間を調整しやすい仕事もありますが、正社員などの雇用契約とは働き方や条件が異なります。
そのため、報酬だけでなく、仕事量・移動の有無・交通費・事務作業・研修などについても確認しておくことが大切です。
在宅・オンラインで対応する求人もある
特定保健指導では、オンライン面談や電話などを利用して対象者を支援する仕事もあります。
求人によっては、在宅で対応できる業務が含まれている場合もあります。
通勤時間を減らせることはメリットですが、「特定保健指導=すべて在宅でできる仕事」ではありません。
対面での面談や指定された場所への訪問が必要な求人もあるため、応募前に勤務場所や支援方法を確認しましょう。
勤務時間は求人によって異なる
特定保健指導は、病院や給食施設のような厨房業務がない求人もありますが、勤務時間は勤務先によってさまざまです。
対象者が面談を受けやすい時間に合わせて、勤務時間が設定されている場合もあります。
そのため、「特定保健指導なら必ず土日休み」「残業が少ない」と職種だけで判断しないことが大切です。
勤務時間や休日、残業の状況などは求人ごとに確認しましょう。
特定保健指導の1日の流れ
特定保健指導の1日の流れは、勤務先や担当する業務によって異なります。
たとえば、出勤後に当日の面談予定や対象者の情報を確認し、面談を行ったあとに記録を入力します。
その後、別の対象者との面談や電話・オンラインでの継続支援、記録作成などを行うことがあります。
面談だけでなく、その準備や記録なども含めて仕事の流れを確認しておくことが、入職後のミスマッチを防ぐポイントです。
特定保健指導で働く管理栄養士の給料
特定保健指導で働く管理栄養士の給料や報酬は、勤務先や雇用形態、担当する業務などによって異なります。
正社員として月給制で働く場合もあれば、パート・契約社員、業務委託として働く場合もあるため、「特定保健指導なら給料が高い・低い」と一概に判断することはできません。
求人を比較するときは、給与額だけでなく、雇用形態や勤務時間、福利厚生なども含めて確認しましょう。
正社員は月給や年収で比較する
正社員の求人では、月給や賞与、各種手当などを確認しましょう。
同じ特定保健指導でも、勤務先や経験、担当する業務によって給与条件は異なります。
また、求人票の月給が高く見えても、手当などが含まれている場合があります。
そのため、月給の金額だけでなく、基本給・賞与・手当・年間休日なども含めて比較することが大切です。
なお、厚生労働省のjob tagでは、「栄養士」の全国年収は404万円となっていますが、この統計には管理栄養士も含まれ、特定保健指導だけを対象とした数字ではありません。特定保健指導の給与相場としてそのまま使わないよう注意が必要です。
パートは時給と勤務時間を確認する
パートで働く場合は、時給だけでなく、1日の勤務時間や週の勤務日数も確認しましょう。
時給が高くても勤務時間が短ければ、月の収入は希望より少なくなる可能性があります。
反対に、勤務日数や時間を調整できる求人であれば、自分の生活に合わせて働きやすい場合もあります。
時給だけを見るのではなく、実際にどのくらい働いて、月にどのくらいの収入になるのかを考えることがポイントです。
業務委託は報酬の仕組みを確認する
業務委託の場合は、正社員やパートのような給与ではなく、契約内容に応じて報酬が支払われます。
面談や継続支援など、担当する業務によって報酬が設定されている場合もあります。
求人を確認するときは、表示されている報酬だけで判断せず、どの業務が報酬の対象になるのか、記録作業や移動なども含めて条件を確認することが大切です。
また、仕事量が一定とは限らない場合もあるため、安定した収入を重視する人は仕事の依頼方法なども確認しておきましょう。
給料だけでなく働き方も含めて比較する
転職先を選ぶときに給与は重要ですが、それだけで職場を決める必要はありません。
特定保健指導では、雇用形態や勤務日数、在宅勤務の有無などによって働き方が大きく異なることがあります。
給与・休日・勤務時間・福利厚生・仕事内容などをまとめて比較し、自分が何を優先したいのか考えることが大切です。
特定保健指導で働く管理栄養士のメリット
特定保健指導は、病院や高齢者施設、給食会社などとは仕事内容や働き方が大きく異なります。
特に、栄養指導・健康支援に関わりたい人や、厨房業務以外で管理栄養士の資格を活かしたい人にとって、転職先の選択肢のひとつになります。
厨房業務が少ない仕事を探しやすい
特定保健指導では、対象者との面談や継続支援などが主な仕事となるため、調理や給食管理を担当しない求人もあります。
現在、厨房業務の負担が大きく、「管理栄養士として別の働き方をしてみたい」と考えている人にとっては魅力のひとつです。
ただし、勤務先によって担当業務は異なるため、応募前に具体的な仕事内容を確認しておくことが大切です。
厨房業務の負担を減らしたい人は、管理栄養士で厨房業務が少ない職場についてもあわせて確認してみてください。
栄養指導の知識や経験を活かせる
特定保健指導では、食生活や生活習慣について対象者と話しながら、改善に向けた行動を一緒に考えます。
病院や調剤薬局などで栄養相談を経験してきた人であれば、これまで身につけた知識やコミュニケーション力を活かせることがあります。
また、経験が浅い場合でも、栄養や健康について学んできた知識を実際の支援につなげていく経験を積むことができます。
対象者の生活習慣改善を継続してサポートできる
特定保健指導では、一度アドバイスをして終わるのではなく、継続的な支援を行う場合があります。
対象者が設定した目標に取り組み、その後どのように生活が変化したのかを確認しながら支援できることは、この仕事の特徴のひとつです。
相手とコミュニケーションを取りながら健康づくりを支えたい人にとって、やりがいを感じやすい仕事といえるでしょう。
働き方の選択肢がある
特定保健指導には、正社員・契約社員・パート・業務委託など、さまざまな形の求人があります。
勤務先によってはオンライン面談や電話による支援を行う仕事もあり、働き方の選択肢があります。
そのため、フルタイムで安定して働きたい人だけでなく、勤務日数などを考えながら仕事を探したい人にも選択肢になることがあります。
ただし、働き方の自由度だけでなく、収入や福利厚生、仕事量なども含めて比較することが大切です。
働きやすさを重視したい人は、管理栄養士で残業が少ない職場についても参考にしてみてください。
管理栄養士として相談・支援の経験を積める
特定保健指導では、さまざまな生活背景を持つ人と関わります。
相手の話を聞き、生活習慣を整理して、その人に合った目標を一緒に考える経験を重ねることで、相談・支援に関するスキルを磨くことができます。
「食事を作る仕事」だけではなく、「人の行動変容を支える仕事」に関わりたい管理栄養士にとって、経験の幅を広げられる仕事のひとつです。
特定保健指導で働く管理栄養士の大変なこと
特定保健指導は厨房業務が少ない求人もあり、管理栄養士の資格を活かせる仕事ですが、特定保健指導ならではの大変さもあります。
転職を考えるときはメリットだけでなく、実際にどのようなことが大変なのかを理解したうえで、自分に合っているか考えることが大切です。
対象者に合わせて対応を変える必要がある
特定保健指導では、年齢や仕事、食生活、運動習慣など、さまざまな生活背景を持つ人を支援します。
同じような健診結果であっても、取り組みやすい改善方法は人によって異なります。
そのため、決まった内容をそのまま伝えるのではなく、相手の生活や考え方に合わせて支援方法を考える力が必要です。
経験を重ねながら、さまざまな対象者への対応方法を身につけていくことが求められます。
コミュニケーション力が求められる
特定保健指導では、対象者との会話が仕事の大きな部分を占めます。
自分から一方的に栄養知識を伝えるだけではなく、相手の話を聞き、生活習慣や悩みを引き出しながら目標を考えていきます。
また、生活習慣を変えることに積極的な人ばかりとは限りません。
相手の考えを尊重しながら、無理なく取り組める方法を一緒に考えるコミュニケーション力が必要になります。
支援の成果がすぐに見えるとは限らない
特定保健指導で目標を設定しても、対象者がすぐに生活習慣を変えられるとは限りません。
仕事や家庭の状況などによって、思うように取り組めないこともあります。
管理栄養士側が「もっとこうしたほうがいい」と感じても、実際に行動するのは対象者本人です。
そのため、結果だけを求めすぎず、対象者自身が取り組める方法を一緒に考えながら支援する姿勢が大切です。
面談以外に記録や事務作業もある
特定保健指導というと、対象者との面談をイメージしやすいですが、それだけが仕事ではありません。
面談内容や設定した目標、継続支援の内容などを記録する業務もあります。
勤務先によっては複数の対象者を担当しながら、面談と記録を進めることになります。
人と話すことが好きというだけでなく、記録やパソコン入力などの事務作業にも対応する必要があることを理解しておきましょう。
業務委託では仕事量や収入が一定とは限らない
業務委託として働く場合は、契約内容や担当する案件によって仕事量や報酬が変わることがあります。
そのため、毎月同じ仕事量や収入になるとは限らない場合があります。
業務委託を検討するときは、報酬額だけでなく、どのくらい仕事を担当できるのか、どのように案件が決まるのかなども確認することが大切です。
安定した収入を重視する場合は、正社員や契約社員などほかの雇用形態とも比較してみましょう。
特定保健指導の管理栄養士に向いている人
特定保健指導では、栄養に関する知識だけでなく、対象者とのコミュニケーションや継続的な支援も重要になります。
そのため、「管理栄養士の資格を持っているから向いている」というより、自分の得意なことや希望する働き方と合っているかを考えることが大切です。
人と話すことが好きな人
特定保健指導では、対象者との面談や継続支援など、人と話す機会が多くあります。
食生活や運動習慣だけでなく、仕事や生活リズムなどについて話を聞くこともあります。
そのため、人と関わりながら健康をサポートする仕事がしたい人に向いている仕事のひとつです。
相手の話を聞くことができる人
特定保健指導では、管理栄養士が一方的にアドバイスするだけではなく、対象者自身が生活習慣を振り返り、取り組める目標を考えていくことが重要です。
「こうしたほうがいい」と自分の考えを押しつけるのではなく、相手の話を聞きながら支援する必要があります。
相手の生活背景や考え方を理解し、その人に合った方法を一緒に考えられる人は、特定保健指導の仕事に向いているでしょう。
栄養指導や健康支援に興味がある人
「調理や給食管理だけでなく、栄養指導にも関わりたい」という人にも特定保健指導は選択肢になります。
対象者の食生活や生活習慣について聞き取り、改善に向けて継続的に支援していきます。
そのため、栄養の知識を使って人の健康づくりを支えたい人にとって、経験を積める仕事のひとつです。
厨房業務以外で管理栄養士の資格を活かしたい人
病院や高齢者施設、給食会社などで働いていると、厨房業務の割合が多いことに悩む人もいるでしょう。
特定保健指導には、調理や給食管理を担当せず、面談や継続支援を中心に行う求人もあります。
そのため、厨房業務の負担を減らしながら、管理栄養士としての知識を活かしたい人にも検討しやすい仕事です。
ただし、仕事内容は求人によって異なるため、応募前に担当業務を確認しましょう。
スケジュールや仕事を自分で管理できる人
特定保健指導では、複数の対象者との面談や継続支援、記録などを並行して進めることがあります。
特に業務委託や在宅で働く場合は、自分で予定や業務の進み具合を管理することが必要になる場合もあります。
面談・継続支援・記録などを整理しながら計画的に仕事を進められる人は、特定保健指導の仕事に適応しやすいでしょう。
特定保健指導は未経験の管理栄養士でも転職できる?
特定保健指導の経験がなくても、応募できる求人が見つかることがあります。
ただし、求人によって応募条件は異なり、特定保健指導や栄養指導の経験を求められる場合もあります。
そのため、未経験から転職を目指す場合は、「未経験可」などの応募条件だけでなく、研修体制や実際に担当する仕事内容まで確認することが大切です。
未経験から応募できる求人を探す
求人を探すときは、特定保健指導の経験が必須なのか、未経験でも応募できるのかを確認しましょう。
同じ特定保健指導の求人でも、応募条件は勤務先によって異なります。
最初から経験者向けの求人だけを見るのではなく、自分の経験で応募できる求人を複数比較することがポイントです。
特定保健指導など未経験の職場への転職を考えている人は、管理栄養士が未経験の職場に転職するときのポイントも参考にしてみてください。
研修やサポート体制を確認する
未経験から特定保健指導を始める場合は、入職後の研修やサポート体制も重要です。
特定保健指導の進め方や面談方法、記録システムの使い方など、初めて経験する業務もあるでしょう。
求人票や面接で、研修の有無や入職後の仕事の進め方について確認しておくと安心です。
未経験の場合ほど、「入職後にどのように仕事を覚えていくのか」まで確認して職場を選ぶことが大切です。
これまでの管理栄養士経験を整理する
特定保健指導そのものが未経験でも、これまでの仕事で身につけた経験を活かせることがあります。
たとえば、病院での栄養指導、保育園での保護者対応、調剤薬局での栄養相談など、人と関わりながら栄養や健康について伝えた経験は、応募時のアピール材料になります。
給食管理や厨房業務が中心だった場合でも、スタッフとの連携や衛生管理、業務を計画的に進めた経験など、特定保健指導でも活かせそうな経験を整理しておきましょう。
コミュニケーション経験もアピールする
特定保健指導では、対象者の話を聞きながら生活習慣を確認し、一緒に目標を考えていきます。
そのため、栄養指導の経験だけでなく、人と関わる仕事で身につけたコミュニケーション力も活かせます。
面接では「特定保健指導は未経験です」と伝えるだけで終わらず、これまでどのような人と関わり、どのように相手に合わせて対応してきたのかを具体的に説明できるようにしておくとよいでしょう。
未経験だからこそ仕事内容を確認してから応募する
「特定保健指導」という同じ名前の求人でも、面談方法や担当件数、継続支援の方法、勤務場所などは異なる場合があります。
特に、対面・オンライン・電話のどれを担当するのか、記録業務はどの程度あるのかなどを確認しておきましょう。
未経験の場合は、給与や勤務時間だけでなく、自分が実際に担当する仕事を具体的にイメージできる求人を選ぶことが、入職後のミスマッチを減らすポイントです。
特定保健指導の求人を探すときのポイント
特定保健指導の求人は、勤務先によって雇用形態や仕事内容、勤務方法などが異なります。
「特定保健指導だから」という理由だけで決めるのではなく、実際にどのような働き方になるのかを求人ごとに確認することが大切です。
雇用形態を確認する
まず確認したいのが、正社員・契約社員・パート・業務委託などの雇用形態です。
同じような仕事内容でも、雇用形態によって勤務時間や給与・報酬、福利厚生などが異なります。
安定した収入を重視するのか、勤務日数や時間の調整しやすさを重視するのかなど、希望する働き方によって選ぶ求人も変わります。
雇用形態だけでなく、勤務条件まで含めて比較しましょう。
対面・オンラインなど面談方法を確認する
特定保健指導では、対面だけでなくオンラインなどで面談を行う仕事もあります。
在宅勤務を希望している場合は、「オンライン面談あり」という情報だけで判断せず、実際にどこで勤務するのか確認しましょう。
研修や一部の業務では出勤が必要になるなど、勤務先によって条件が異なることがあります。
在宅勤務を希望する場合は、在宅で対応できる業務の範囲まで確認することがポイントです。
担当する業務や件数を確認する
求人を見るときは、「特定保健指導」という仕事内容だけでなく、具体的に何を担当するのか確認しましょう。
初回面談から継続支援まで担当するのか、記録や事務作業はどの程度あるのかなど、勤務先によって仕事の範囲が異なることがあります。
また、面接では必要に応じて、1日に担当する面談件数や仕事の進め方について確認してみるのもよいでしょう。
仕事内容と業務量の両方を確認して、自分が働く姿をイメージできるか考えることが大切です。
未経験の場合は研修体制を確認する
特定保健指導が未経験の場合は、研修やサポート体制について確認しておきましょう。
研修がある場合でも、その内容や期間、実際に面談を担当するまでの流れは勤務先によって異なります。
面接では、「未経験の場合はどのように業務を覚えていきますか」などと質問してみるとよいでしょう。
未経験可という条件だけでなく、入職後に仕事を覚えられる環境があるかまで確認することがポイントです。
面接で確認しておきたいことや答え方については、管理栄養士の転職面接でよく聞かれる質問も参考にしてみてください。
給与・報酬と勤務条件をまとめて比較する
求人を比較するときは、給与や報酬だけで決めないことも大切です。
勤務時間・休日・勤務地・在宅勤務の有無・仕事内容なども確認して、自分の希望に合っているか考えましょう。
特に業務委託の場合は、表示されている報酬だけでなく、どの業務が報酬の対象になるのかなども確認しておくと安心です。
給与・仕事内容・休日・働き方をまとめて比較することで、自分に合った求人を選びやすくなります。
給与を重視して転職先を探している人は、管理栄養士の年収を上げる方法についてもあわせて確認してみてください。
複数の求人や転職サービスを比較する
特定保健指導の仕事を探すときは、まず正社員・契約社員・パートとして働きたいのか、業務委託を希望するのかを整理しましょう。
求人サイトや転職エージェントに加え、特定保健指導を実施する企業などの採用・募集ページも確認すると、希望する働き方に合う募集を探しやすくなります。
気になる募集は、前の見出しで紹介した面談方法・担当業務・研修体制・給与や報酬などの項目で比較してみてください。業務委託の場合は、雇用されて働く求人と分けて、契約内容や仕事の依頼方法も確認しましょう。
求人の探し方や求人票の確認方法は、管理栄養士の求人の探し方と求人票のチェックポイントで紹介しています。
転職サービスを利用する場合は、特定保健指導の求人を扱っているか、希望する地域や働き方に対応しているかを確認しましょう。業務委託の案件も紹介してもらえるとは限らないため、取り扱いを確かめることが大切です。
サービスごとの特徴や選び方は、管理栄養士におすすめの転職サイト・転職エージェント比較を参考にしてみてください。
まとめ|特定保健指導は管理栄養士の資格を活かせる転職先のひとつ
特定保健指導では、対象者の生活習慣を確認し、食事や運動などの改善に向けた目標設定や継続支援を行います。
調理や給食管理を担当しない求人もあるため、厨房業務以外で管理栄養士の資格や栄養の知識を活かしたい人にとって、転職先の選択肢のひとつです。
また、正社員・契約社員・パート・業務委託など、求人によってさまざまな働き方があります。オンラインで支援する仕事が見つかる場合もあります。
一方で、対象者に合わせたコミュニケーションや記録業務なども必要になるため、仕事内容を理解したうえで自分に合っているか考えることが大切です。
未経験から応募できる求人を探す場合は、応募条件だけでなく、研修体制や仕事内容、面談方法なども確認しましょう。
特定保健指導への転職を検討するときは、ひとつの求人だけで判断せず、給与・休日・雇用形態・仕事内容などを比較しながら、自分が希望する働き方に合った職場を探すことが大切です。

