管理栄養士として働いていると、「仕事のわりに給料が低い」「なかなか年収が上がらない」と感じることがあるかもしれません。
管理栄養士の給料は、勤務する職場や経験年数、雇用形態などによって異なります。そのため、今の職場だけを見て「管理栄養士は給料が低い」と判断するのではなく、職場による違いを知ることが大切です。
この記事では、管理栄養士の給料が低いと感じる理由や年収を上げる方法、収入アップを目指しやすい転職先についてわかりやすく解説します。給料に悩んでいる方は、今後の働き方を考える参考にしてみてください。
管理栄養士の給料は本当に低い?
厚生労働省の「職業情報提供サイト(job tag)」によると、栄養士の全国平均年収は404万円となっています。これは令和7年(2025年)の賃金構造基本統計調査をもとにしたデータです。
ただし、この数字は管理栄養士だけの平均年収ではありません。job tagでは「栄養士・管理栄養士」を含む職業分類の統計が掲載されているため、目安として考える必要があります。
また、同じ管理栄養士でも、病院・高齢者施設・保育園・給食会社・企業など、勤務先によって仕事内容や給与条件は異なります。
そのため、「管理栄養士だから給料が低い」と考えるよりも、どの職場で、どのような条件で働くかによって収入に差が出ると考えることが大切です。
管理栄養士の給料が低いと感じる理由
資格や仕事内容のわりに給料が高くないと感じやすい
管理栄養士は、国家資格を取得するために専門的な知識を学び、職場では栄養管理や献立作成、栄養指導などさまざまな業務を担当します。
さらに職場によっては、調理や洗浄などの厨房業務、発注、衛生管理などを担当することもあります。
このように専門知識が必要な仕事でありながら、仕事内容や責任の重さに対して給与が見合っていないと感じると、「管理栄養士は給料が低い」と不満につながることがあります。
昇給額が小さい職場もある
管理栄養士として長く働いていても、職場によっては毎年の昇給額が小さく、なかなか給料が増えない場合があります。
特に、「経験年数が増えて仕事や責任は増えたのに、給料はあまり変わらない」という状況では、収入に対する不満を感じやすくなります。
昇給の仕組みや給与体系は職場によって異なるため、現在の給料だけでなく、今後どのくらい収入が上がる可能性があるのかも確認することが大切です。
職場によって給与に差がある
管理栄養士の給与は、働く職場によって異なります。
病院、高齢者施設、保育園、給食会社、企業などでは、仕事内容だけでなく給与体系や手当、賞与などにも違いがあります。
そのため、現在の職場で給料が低いと感じていても、職場を変えることで収入アップを目指せる可能性があります。
厨房業務など仕事の負担が大きい場合がある
職場によっては、栄養管理や献立作成だけでなく、調理・盛り付け・洗浄などの厨房業務を担当することがあります。
人手が足りない職場では厨房に入る時間が長くなり、「仕事内容や体力的な負担のわりに給料が低い」と感じることもあるでしょう。
給料だけでなく、仕事内容や人員体制とのバランスを見ることも大切です。
手取りが少ないと感じることもある
求人票などに記載されている給与は、実際に振り込まれる手取り額とは異なります。
給与から税金や社会保険料などが差し引かれるため、「思っていたより自由に使えるお金が少ない」と感じることもあります。
転職先を比較するときは月給だけを見るのではなく、賞与や各種手当、年間休日、福利厚生なども含めて条件を確認するのがおすすめです。
管理栄養士が年収を上げる方法
管理栄養士が年収を上げたい場合、今の職場で昇給を待つだけでなく、いくつかの方法があります。
自分の経験や希望する働き方に合わせて、収入アップを目指せる方法を考えてみましょう。
経験を積んで昇給や役職を目指す
現在の職場で長く働き、経験を積むことで昇給や役職による収入アップを目指せる場合があります。
主任や責任者などの役職に就けば、基本給のアップや役職手当が付く職場もあります。
今の職場で働き続けたい場合は、昇給制度や役職、手当の仕組みを確認しておくとよいでしょう。
資格や経験を活かして仕事の幅を広げる
管理栄養士としての経験に加えて、栄養指導や特定保健指導、食育、給食管理などの経験があると、転職時に活かせる場合があります。
単に資格を増やせば必ず給料が上がるわけではありませんが、応募できる仕事の選択肢を広げることにはつながります。
これまで経験してきた業務を整理して、自分の強みとしてアピールできる経験を把握しておくことも大切です。
副業で収入を増やす
勤務先のルールで副業が認められている場合は、本業以外から収入を得る方法もあります。
管理栄養士の知識を活かせる仕事として、記事執筆やレシピ作成、栄養に関する情報発信などが考えられます。
ただし、副業を始める場合は、勤務先の就業規則や必要な税務手続きなどを確認してから行いましょう。
給与条件のよい職場へ転職する
今の職場で大幅な昇給が期待しにくい場合は、転職も年収アップを目指す方法のひとつです。
同じ管理栄養士でも、勤務先や仕事内容、役職、経験などによって給与条件は異なります。
転職するときは現在の給料だけを基準にせず、基本給・賞与・各種手当・昇給制度などを含めて複数の求人を比較することが大切です。
転職を考える場合は、1つの求人だけで決めるのではなく、複数の求人を比較して給料や休日、仕事内容などの条件を確認することが大切です。
管理栄養士向けの求人を扱う転職サービスもあるため、自分で求人を探すのが難しい場合は活用してみるのもひとつの方法です。
管理栄養士向けの転職サイト・転職エージェントについては、こちらの記事で比較しています。
管理栄養士が年収アップを目指せる転職先
管理栄養士の給与は、職場の種類だけで決まるわけではありません。同じ職種でも、勤務先の規模や仕事内容、経験、役職、手当などによって給与条件は異なります。
そのため、「この職場なら必ず高収入」と考えるのではなく、自分の経験を活かしながら、条件のよい求人を比較することが大切です。
病院
病院では、患者さんの栄養管理や栄養指導、給食管理など、管理栄養士の専門性を活かして働くことができます。
経験を積んで責任のある仕事や役職を目指すことで、収入アップにつながる場合もあります。
ただし、病院によって給与や仕事内容は大きく異なるため、求人を比較するときは基本給だけでなく、賞与・手当・昇給制度なども確認しましょう。
企業
食品メーカーなどの企業では、商品開発や品質管理、営業・企画など、管理栄養士の知識を活かせる仕事があります。
管理栄養士としての実務経験だけでなく、これまでの経験やスキルを活かして、条件のよい求人へ転職できる可能性もあります。
一方で、企業の求人すべてが高収入とは限らないため、仕事内容と給与条件をセットで比較することが大切です。
行政・公務員
自治体や保健所、保健センターなどでは、管理栄養士として地域住民の健康づくりや栄養相談、食育などに関わる仕事があります。
公務員は給与や昇給の仕組みが定められているため、長期的な収入や安定性を重視したい人にとって選択肢のひとつです。
ただし、自治体の管理栄養士は募集人数や採用時期が限られることもあります。転職先として考える場合は、各自治体の採用情報や受験資格、試験内容などを確認しましょう。
特定保健指導・健康支援
管理栄養士の資格や栄養指導の経験を活かして、特定保健指導や健康相談などに携わる働き方もあります。
仕事内容としては、対象者の生活習慣を確認し、食事や運動などの改善を支援する仕事が中心です。厨房業務が少なく、栄養指導や健康支援の経験を活かしたい人にも向いています。
ただし、正社員だけでなく契約社員や業務委託など、さまざまな雇用・契約形態があります。年収アップを目的に転職する場合は、報酬だけでなく、雇用形態・勤務日数・福利厚生なども含めて比較することが大切です。
年収アップを目的に転職するときの注意点
年収を上げるために転職する場合、給与の金額だけで求人を選ぶと、入職後に「思っていた働き方と違った」と感じることがあります。
長く働ける職場を選ぶためにも、給与以外の条件まで確認することが大切です。
月給だけで判断しない
求人を見るときは、月給の高さだけでなく、賞与や各種手当、昇給制度なども確認しましょう。
月給が高く見えても、賞与が少なかったり固定残業代が含まれていたりする場合があります。
想定される年収全体で比較することがポイントです。
仕事内容を確認する
給与が高くても、希望していない厨房業務が多かったり、業務量や責任が大きかったりすると、働き続けることが負担になる場合があります。
求人票だけでは仕事内容がわかりにくい場合もあるため、応募や面接の際に実際に担当する業務や厨房業務の割合などを確認するとよいでしょう。
厨房業務の負担を減らしたい人は、管理栄養士で厨房業務が少ない職場についても確認してみてください。
休日や勤務時間も比較する
年収が上がっても、休日が減ったり残業が増えたりすれば、「転職してよかった」と感じられない可能性があります。
年間休日数や勤務時間、残業、シフト勤務の有無なども確認して、給与と働きやすさのバランスを比較することが大切です。
土日休みを重視して転職先を探したい人は、管理栄養士が土日休みで働きやすい職場についても確認してみてください。
現在の職場と条件を比較する
転職を考えるときは、現在の職場と求人の条件を書き出して比較してみるのもおすすめです。
年収・賞与・休日・勤務時間・仕事内容・通勤時間・福利厚生などを比較すると、自分にとって本当に条件がよくなる転職なのか判断しやすくなります。
給料が低くて転職を考えている管理栄養士へ
「今の給料では将来が不安」「仕事内容に対して給料が見合っていない」と感じている場合は、一度ほかの求人を見てみるのもひとつの方法です。
求人を確認することで、自分の経験ではどのくらいの給与を目指せるのか、今より条件のよい職場があるのかを知ることができます。
ただし、転職すれば必ず年収が上がるわけではありません。まずは希望する年収・仕事内容・休日・勤務時間などの条件を整理し、複数の求人を比較することが大切です。
また、管理栄養士向けの求人を扱う転職サービスを利用して、求人を探す方法もあります。自分だけでは見つけにくい求人を比較したい場合は、選択肢のひとつとして検討してみてもよいでしょう。
まとめ|管理栄養士の給料に不満があるなら働き方を見直してみよう
管理栄養士の給料は、勤務する職場や仕事内容、経験、役職などによって異なります。
給料が低いと感じている場合は、今の職場で昇給やキャリアアップを目指すだけでなく、経験を活かせる仕事を探したり、より条件のよい職場へ転職したりする方法もあります。
転職を考えるときは給料だけで判断せず、賞与・手当・休日・勤務時間・仕事内容なども含めて比較することが大切です。
自分が仕事で何を重視したいのかを整理し、収入と働きやすさのバランスが取れた職場を探してみましょう。

